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白馬岳主稜

  • 執筆者の写真: 東京都庁山岳部
    東京都庁山岳部
  • 2019年4月19日
  • 読了時間: 3分

2019年4月19〜21日

メンバー:I、K


4月19日(金)夜に都内を出発し、白馬で仮眠。

4月20日(土)快晴 6:30に二股ゲートを出発。ゲートから猿倉までアスファルトの林道を歩く。途中、至る所でふきのとうを見つける。 1時間強で猿倉に到着。ここから先は雪道になる。トレースはあったが雪が柔らかく、ツボ足では苦労した。早々にワカンを履き、白馬尻まで快適に歩く。

白馬尻で休憩後、ハーネスを装着し、比較的緩やかな斜面から主稜に取り付く。先行者のトレースはあるものの、足が埋まるためワカンを付けて登る。途中でかなり急な斜面があり、ハイマツを掴んで進む。暑くて喉が渇き、休憩時に水を作って補給した。 稜線に出てからは、快適な雪稜を登り下りしながら進んでいく。後続パーティーは無く、自分達のペースで楽しく進む。かなり細いナイフリッジと急斜面が出てきて、アイゼンに履き替える。雪が緩く足場に不安があるので、念のためロープを出した。



登り切った場所には先行パーティーが幕営していた。恐らく六峰か?白馬岳山頂までの主稜が良く見える。時間も15時を過ぎていたので、我々もここで幕営することにした。風除けブロックを積み上げてテント場を作る。夜に外に出ると月が明るく、星も良く見え、とても快適なテント場だった。夜は風が強かった。



 

4月21日(日)曇り時々晴れ 3:30に起床し、6時前に出発。天気は曇りで、心配していた風もさほど強くなかった。締まった雪でアイゼンがよく効き、昨日よりもスピーディに歩ける。振り返ると、5〜6程のパーティーの姿が後方に見える。


雪稜のアップダウンを繰り返し、二峰に取り付く。この辺りから少し風が出てきて、雪がちらついてきた。正面の岩場は右に巻き、雪の急斜面を登った。

最後の急雪壁の取付に着くと、先行パーティーが登っていた。取付は平らなスペースで、ゆっくりと最後の登攀の準備をした。真っ白な雷鳥が二羽、姿が見えた。先行パーティーが雪庇を乗り越えた後、我々も取り付く。60mロープを持ってきたが、斜面の途中までは確保無で登り、途中で足場を固めてビレイポイントを作った。Kリードで登る。斜度は急で高度感があるが、ステップができていて難しさはない。最後の雪庇はやや雪が柔らかく、きちんと足場を固めてシャフトを頂上部分に差し込み、えいやっと一気に登り切る。山頂のやや北側に飛び出した。稜線は西風が非常に強く、急いでスタンディングアックスビレイの態勢を取る。程無くしてIの頭が見え、雪庇を乗り越えて登頂を果たした。時間は10時半頃だった。

山頂は強風のため、そそくさと下山開始。白馬山荘の陰で登攀具を外し、風に耐えながら大雪渓に下った。ここから先はシリセードを交えながら急いで下山した。雪渓下部は雪が緩く、踏み抜きが大変だった。苦労して下り、ようやく12時頃、白馬尻に到着。無事下れたことに安堵して、ゆっくり休憩をとった。

その後、ワカンを着けて猿倉までの道のりを行く。ツボ足では埋まって歩くのは大変だろう。斜面をショートカットしながら猿倉に到着。その後長いアスファルトを歩き、14:30頃に二股ゲートに到着した。温泉に入り帰京した。

二日間とも天気が良く、山頂以外は風も無く快適な山行だった。全装の登攀は大変だったが、稜線の最高のロケーションで幕営できたのは良かった。特に困難さは無いが高度感のある雪稜歩きが続き、良いルートだと感じた。 

 
 
 

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