ネパール ランタン渓谷
- 東京都庁山岳部
- 2019年4月26日
- 読了時間: 5分
2019年4月26日(金)~5月6日(月)
ネパール ランタン渓谷トレッキング
メンバー:H、H
元号が変わるために今年はGWが10連休となったので、これを利用してネパールにトレッキングに行ってきた。
行き先は登山家ティルマンが「世界で最も美しい谷の一つ」と称したランタン渓谷である。
Hは初めてのネパール、一方Hさんはネパール経験こそあるが自分で宿の手配含めて行った経験がない、ということもあり、今回は旅行会社を通してガイド1名、ポーター1名を雇った。ただしガイドは日本語不可。
1日目(4/26金)
この日は平日だったので有給を取った。
成田空港から香港経由でカトマンズ(1400m)へ。飛行機で合計9時間。1本目の飛行機で早々に乾杯をする。キャセイパシフィック航空だったがとてもサービスが良く快適に機内を過ごした。(日本の映画も多数ありGood!)2本目の機内で気圧の変化でHが一瞬気分が悪くなり、Hさんに不安がられる。
カトマンズは緯度が低く夜だがとても暑い。空港で5万円程ネパールルピーに両替し、タクシーで繁華街のタメル地区に移動し、予約していたホテルに泊まる。
これにて今日は無事終了かと思いきや、なんとHの部屋のシャワーのお湯が出ないというトラブルが!初日から水浴びを余儀なくされ、いきなりネパールの洗礼を受ける。(Hさんの部屋はちゃんと温水が出たそうで何よりorz)
2日目(4/27土)
朝ホテルでガイドと合流。この日は一日バス移動。
*エベレストやアンナプルナ等の他のメジャーなトレッキングエリアにはカトマンズから更に飛行機(国内線)で移動する必要があるが、ランタン渓谷はカトマンズから陸路でアクセス可能というのが最大のメリット。
タクシーでランタン渓谷トレッキングの玄関口であるシャブルベシ行きのバス乗り場へ。その後バスで8時間獣道をゆられてシャブルベシ到着。(バスの道中土埃がすごく、マスクを持ってきて本当に良かった。トランクに預けた荷物が真っ白になっていた)
この日はシャブルベシ(1460m)のロッジに宿泊。
3日目(4/28日)
この日からトレッキング開始。ホテルのロビーでポーターとも合流。6時に宿を出発する。
行程:シャブルベシ(1460m)→グムナチョーク(2670m)
なお、トレッキングルートは、ランタンコーラという川をひたすら遡って行くようなルートとなっている。シャブルベシはランタンコーラとトリスリ川との合流点である。
また、トレッキングルート上はおよそ1時間歩くごとにロッジがあり、そこで食事をとることが出来るのであまり自ら食べ物を持っていく必要がない。
2時間程歩き、ドミンで朝食のチベタンブレッドを食べる。もちもちして美味しい。
ここでトラブル発生。なんとHのサングラスの片方のレンズだけ外れて紛失するという事態に。日差しがきついので1時間ごとにHさんと交代で残ったサングラスをかけることにする。
この日は歩行約10時間で2670mのグムナチョークまで登り、ロッジに泊まる。ここら辺から標高7000m級の山々がちらりと姿を見せ始める。
4日目(4/29月)
トレッキング2日目、グムナチョーク(2670m)→キャンジンゴンパ(3800m)
3000mを過ぎたあたりから森林限界となり、視界がぐっと開けてくる。
ランタンリルン(7234m)の綺麗なヒマラヤひだが美しい。
歩行9時間程度でキャンジンゴンパに到着。村の向こうには巨大な氷河が見える。
夜中、頭痛で目が覚め若干高度障害気味になる。持ってきた五苓散(漢方)を飲んで必死に散らす。
5日目(5/30火)
トレッキング3日目、キャンジンゴンパ(3800m)→ランシサカルカ(4125m)
キャンジンゴンパ以降ロッジは無いので、テントと食料を持ってキャンジンゴンパを出発する。
キャンジンゴンパから奥は広大な草原が広がっており、上を見上げると雪化粧した6000m級の山々が広がり、別世界のようだ。ところどころヤクが放牧されており、カルカ(放牧小屋)が点在している。
4時間の歩行で最奥のカルカであるランシサカルカに到着。
3つの氷河(ランタン氷河、ランシサ氷河、サルバチュン氷河)が十字に交差するこの地点を小高い丘から眺めると、その景色の広がりに圧倒され、ただひたすら感動していた。
テント設営し、休憩後、氷河を間近で見る為にH&ガイドの2名はランシサ氷河方向へアタックをかける。Hさんはテントでお休み。
14:30アタック開始。16:30ごろに標高約5100m地点に到達。氷河の浸食の様子がくっきり見え、またまた感動する。17:30ごろテント場に下山。
6日目(5/1水)
トレッキング4日目、ランシサカルカ(4125m)→キャンジンゴンパ(3800m)
当初はランシサカルカから更に奥のランタン氷河方面へアタックをかける予定だったが、キャンジンゴンパからアタックできる小ピークに登りたいというHさんの希望もあり、ランシサカルカを後にし、キャンジンゴンパへ早々に戻ることに。
道は平坦だったが、標高が高く、2人ともそこそこへばる。
歩行4時間でキャンジンゴンパ到着。休憩後、3時間で往復できるキャンジン・リ(Lower Peak 4350m)へアタック。登り2時間、下り1時間。Hさんは体調不良により登り1時間の時点で引き返す。H&ガイドは登頂。
7日目(5/2木)
トレッキング5日目
ツェルゴ・リ(4984m)にアタック。メンバーはH、ガイド、ポーター(空身)の3名。Hさんは体調不良のためロッジで待機。
登り3時間半、下り1時間半。途中やや残雪があったが、夏靴で問題なく登れた。
昨日や一昨日は下から見た山も、ピークから見ると全く違った風景で、改めて感動する。
山頂では一眼レフカメラでたくさん写真を撮った。ただし、6500m以上(特に北側)が雲に覆われており、100%の景色とはいえず、その点は少し心残りであった。
下山後、Hさんが高度障害を訴え、急きょ下山することに。
この日はランタン村(3500m)まで下ってロッジ泊。
8日目(5/3金)
トレッキング6日目
ランタン村(3500m)→バンブー(1960m)ロッジ泊
Hさんの高度障害が治らないので、全員でHさんの荷物を分担し、Hさんは空身で降りる。それでも途中つらそうだったので、通りすがりの馬を借りて高度1000m分稼ぐ。
9日目(5/4土)
トレッキング7日目
バンブー(1960m)→シャブルベシ(1460m)
朝出発し、昼前にはトレッキングの終点シャブルベシに到着。
その後旅行会社を通して手配していたジープに乗り、カトマンズへ戻る。
何とかヘリをチャーターせず、無事トレッキングを終えることが出来て一同胸をなでおろす。
10日目(5/5日)
日中はカトマンズ市内観光。登山用品が驚くほど安く買えてラッキーだった。
夜、カトマンズ発。機内泊。
11日目(5/6月)
香港経由で昼過ぎ成田着。解散。次の日から早速仕事で辛い。
全体的な感想
ネパールは山の規模が日本と段違いで、改めて行ってよかったと思う。
自分はネパールの食事(ダルバート)がとても合い、ネパールにハマりそうな気がする。
おそらくそのうちまた来ることになると思う。
日本の山に感動しなくなってしまうんじゃないかと思い、その点だけが不安である。
ともあれ本当に行って良かった。
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