八ヶ岳旭岳東稜
- W
- 2018年2月12日
- 読了時間: 3分
2018年2月10日~12日 メンバー:リーダーK、サブリーダーW、H、I
2月10日(土) 晴れのち雪 10日朝立川駅集合。八ヶ岳の東面に行くのは初めてだ。駐車場から、歩いて地獄谷まで。地獄谷に着くまでに、八ヶ岳の東面を見渡せるポイントがあるが、遠目に見ると皆絶壁だ。地獄谷の出合小屋で休憩。旭岳東稜の尾根まではさほど時間がかからなかった。地理院地図を見る限り、比較的登山道と下山道が明瞭だったので、高度計は持ってこなかった。 尾根を右に巻き、トレースをたどってすすむ。全体的に左側が切れ落ちている。一箇所、やせた岩稜帯を通過する。その後、高度をどんどんあげていくと、急雪壁が現れる。先行が落としていった雪がシャワー状態になって降り注ぎ、2分くらい動けなかった。途中氷が体に直撃し、痛かった、ヘルメットもめきゃっと音がなった。後で点検すると何も傷はついていなかったが、最近の軽いヘルメットを買うことを躊躇した。そこまで切り立っていないので、ピッケルを使った3点支持で登ることができた。
雪壁を登り切ったところでテントを張る。稜線の端っこだが、いつもテントが雪ごと落下しないのが不思議に思う。予報通り、天気が悪くなり、雪がしんしんと降り積もる。緊張してあまり酒を呑む気になれなかった。

2月11日(日) 雪のち曇り 5時くらいに起床。2泊3日なのでゆっくりだ。少し歩いて5段の宮に到着。もともと巻く予定だったが、積もった新雪のせいでかなり登りにくそうで、順当に灌木帯の草付きにとりつく。冬山はなにかと過酷で、これはトップでもやらないとテント生活を強いられる辛さと釣り合わないなと思っていたが、今回はKさんとHさん、WとIさんでザイルを組んで登ることになった。
1ピッチ目、Wトップ。先行が切り崩した雪が永遠と落ちてくる、さすがにかなわないと思い、Hさんの助言もあり、左にルートをそらすが、雪の除雪作業がとても面倒で、かつ除雪してもスタンスがなかったりで、時間をかけてしまった。できるかぎり左にそれようとするが、傾斜がますますきつく、灌木を掴むと千切れたりしたため、元のルートに戻ることにする。比較的信頼できる巨木でピッチを切る。若干ルートから逸れており、おかげでスノーシャワーの被害を受けず、快適な終了点になった。
次にIさんトップ。ランニングをあまりとらずにどんどん登っていく。Wが後に続くが、どうやっても登れない。ピッケル1本だと足や手を上にあげる際に一瞬2点支持になってしまい、その瞬間がこの強傾斜だと許容できる範囲外だった。しょうがないのでピッケルが効いていると信じて足をあげる。どうにかなった。結局最後までどうにかなったが、ダブルアックスの必要性を初めて感じた。
3ピッチ目から稜線に復帰する。ちょっとしたナイフリッジをスタカットで登る。
4ピッチ目Iさん。先行パーティーに追いついてしまう。
小休憩後、5ピッチ目、さっきよりも傾斜が緩い草付きを登っていく。ここは快適なクライミングだった。ダブルアックスだと楽しめたと思う。灌木でピッチを切る。
6ピッチ目で山頂に到着。風が強かったが一般登山道なので道は危なくなかった。ツルネに到着、ツルネ東稜からくだっていく。最初の方で東側の尾根に入ってしまうと権現沢に入ってしまうので、気を付けていたが、トレースが明瞭で簡単だった。だが、地理院地図に引いた尾根線を見てみると後の方で権現沢に下るルートをツルネ東稜だと思っていたことに気づく。なだらかな斜面になる箇所があり、トレースがない場合はそこで気をつけないといけないなと思った。
そんなこんなで出合小屋に到着。そのへんでテントを張る。乾杯。

2月12日(月) 雪のち曇り 無事下山。今回、支点をすべて灌木でとれたのがよかった。逆に雪上での支点の取り方、ビレイの仕方を習いたいと思った。
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