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北アルプス・前穂高岳北尾根4峰 2016年11月3日(木・祝)〜11月5日(土)

  • 中山
  • 2016年11月2日
  • 読了時間: 4分

L. 中山、川島 北アルプス・明神岳主稜に続き、前穂高岳北尾根の偵察とデポ設置に出かけた。 11月2日(水) 立川=沢渡石見平(泊)

川島さんの車に乗って中央道を走る。松本ICで降りて沢渡石見平の売店の屋根の下にテントを張り、仮眠した。 11月3日(木) 雪 沢渡石見平=上高地8:08…新村橋10:00…2150m慶応尾根乗越13:01…涸沢16:00(泊)

朝起きると雨が降っていた。バスに乗って上高地に向かう。上高地でバスを降りると雪が降っていた。寒いのでカッパを着る。しかし、歩き始めると暑い。天気が悪いのに意外と人が多く、驚く。徳沢園は小屋じまいをしていた。新村橋を渡ると人は少ない。

パノラマ新道に入って第3号谷止の上でザックを下ろし、慶應尾根1780mコルへ偵察に向かう。奥又白沢を渡って樹林帯を突っ切り、白いザレを登ると慶應尾根1780mコルに着いた。高い松と低い松の混在するコルであった。第3号谷止に戻って休んでいると外国人2人組がやって来た。あとで奥又白池へ向かっていたので前穂高岳東壁を目指しているのだろうか。奥又白池分岐には水が流れていたが10月よりは水量が少なかった。奥又白池分岐から積雪があり寒い。なお、パノラマ新道ではこの外国人2人組以外人に会わなかった。

慶応尾根を乗っ越すあたりで積雪は10cmほど。雪のついた道を登り、屏風のコルへ向かう。屏風のコルは今回も風が強く、服を2枚着た。正面に見える北尾根8峰はずいぶん大きくて遠そうだ。

北尾根を外れて涸沢へのトラバース道に入ると吹き溜まりで雪が多くなる。場所によってヒザ上の積雪である。加えて岩場のトラバースなので固定ロープを探したりしながら慎重に歩く。夏道の2倍くらい時間をかけて涸沢に到着する。

小屋は売店やベンチをたたんでつっかい棒を立てて天井を作ったり小屋じまい中であった。

10月は50張りくらいテントがあったが、11月は5張りくらいであった。この日あった水場も翌日には撤去され、自動販売機も停止していた。 11月4日(金) 快晴 涸沢6:45…前穂高岳北尾根5・6のコル8:35…前穂高岳北尾根4峰途中14:10…5・6のコル16:27…涸沢17:16(泊)

睡眠不足で前日はよく寝た。朝は涸沢ヒュッテからモルゲンロートに染まる初冬の穂高岳を取る人たちが三脚を並べていた。

今日は前穂高岳北尾根にデポを置き、できるだけ登って偵察することが目的だ。5・6のコルへは雪の積もったモレーンを登る。岩が見えず滑りやすい。夏道で1時間くらいのところ2時間かかってしまった。

5・6のコルにデポを設置する。しかし涸沢から強い風が吹いてきて環境が悪い。6峰を偵察に行くとこちらは風がないので改めて5・6のコルに置いたデポを回収し、6峰に設置し直した。デポ缶にはガス缶2つ、ココア、ミルクティー、アルファ米2袋を入れた。

5・6のコルから前穂高岳を目指す。

5峰は露岩にぶつかって左の雪のルンゼを登る。

ルンゼは急な分、ひざ上の積雪があり、ラッセルに苦労する。5峰に着くと風が弱く暖かいのでここで休む。5峰からピナクルを涸沢側から巻き、4・5のコルに下る。4・5のコルからコンテで登る。1ピッチ目川島さんトップで以降つるべで登る。残置の支点がなく困るが、岩角を支点にした。

2ピッチ目はなだらかな尾根、3ピッチ目は露岩にぶつかり左へトラバース。4ピッチ目、雪のルンゼを登る。ルートがわからず登りきったところでピッチを切る。

川島さんが涸沢側に出て稜線沿いをみる。どうやら稜線伝いが正解のようだ。夏はもっと奥又白側を巻いたような気がするが、「ROCK& SNOW BOOKS アルパインクライミング」を読む分には冬は稜線沿いのルートのようだ。

ここで14時を回って時間切れ。引き返す。4・5のコルまで2回の懸垂下降を挟みながらコンテで下る。5峰の下りのルンゼもコンテで下り、あとはスタカットで5・6のコルに下る。涸沢に着く頃にはちょうど日がくれる頃であった。

頭がわずかに痛く、食欲がない。日暮れの下りで焦っていたからか呼吸が少なかったのかもしれない。 11月5日(土) 快晴 涸沢6:00…横尾8:15…上高地10:55=沢渡石見平

横尾経由で下る。横尾から少し先では慶応尾根と前穂北尾根がよく見え、主峰から8峰まで数えられた。川島さんが望遠鏡を持ってきていたのでのぞいて核心部をよく観察した。4峰の登りは核心部の3峰の登りに比べてピックアップされることが少ないが、遠目に見るとやはり難しく見える。

上高地は天気がよくて観光客で混雑していた。ほぼ満員のバスに乗り沢渡へ向かう。風呂に入ったあとは代わりばんこに車を運転し帰京した。 [if !supportLineBreakNewLine] [endif]

 
 
 

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