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北アルプス・明神岳主稜 2016年10月8日(土)〜10月10日(月・祝)

  • 中山
  • 2016年10月7日
  • 読了時間: 4分

L. 中山、川島 年末の山行を前穂高岳北尾根に定め、その偵察を行うことにした。慶応尾根の偵察のためパノラマ新道を通り、5・6のコルから前穂高岳北尾根を登り、明神岳主稜を下るコースどりとした。 10月7日(金) 立川=松本(泊)

あずさの最終列車に乗って松本へ向かう。駅の自由通路で寝ている人たちを見つけ、その隣に銀マットを引いて寝る。 10月8日(土) くもりのち雨 松本=上高地8:46…新村橋10:43…パノラマ新道…涸沢14:22(泊)

2番目の松本電鉄に乗る。新島々でバスに乗り換え上高地へ。天気はくもりで予報は雨だ。 明神、徳沢をすぎて新村橋を渡る。奥又白池分岐で休む。雲が慶応尾根にかかってパノラマ新道が慶応尾根を乗っ越す箇所が分からない。露岩がゴロゴロして歩きにくい道を登り、慶応尾根の乗越に着く頃には雨が降ってきた。カッパを着て休む。広い谷を巻きながら屏風のコルに登る。屏風のコルは風が強く寒い。

しばらく北尾根沿いに進み、立ち入り禁止のロープから涸沢へのトラバース道に入る。岩場が多く、濡れていると滑る。

涸沢のキャンプ場に着いて幕営する。時々突風が吹いてきてテントが吹き飛ばされそうになる。少し掘り下がったような箇所を見つけてそこに張った。雨は強くなったり弱くなったりで、明日の北尾根は難しそうだと思いながら寝た。 10月9日(日) 雨のち晴れ 涸沢9:08…ザイテングラード…白出のコル12:02…奥穂高岳13:10…前穂高岳15:15(泊)

 予報通り朝は雨が降っていたので寝坊する。9時過ぎに出発し、ザイテングラード経由で前穂高岳へ向かう。ザイテングラード取り付きに着く頃には雨はやんだ。荷物が重いのでゆっくり登って白出のコルに着く。

前穂高岳北尾根の下りとして涸沢岳西尾根を候補に入れているので偵察に涸沢岳まで登る。私は涸沢岳西尾根に登ったことがないので下るのは不安があるのだが、山頂から見る西尾根は1本の尾根で枝尾根がなく、思ったほど難しくなさそうだ。  白出のコルに戻り、冬季小屋の様子を見る。2013年のデポが置きっぱなしであった。奥穂高岳へ登るとみんなヘルメットを被っているので私もヘルメットをかぶる。奥穂高岳の後は吊尾根を前穂高岳へ向かう。

南稜の頭からは明神岳の連なりがよく見えた。核心部とされる2峰はとんがっていてどこから登るのか想像できない。紀美子平から前穂高岳に登る。この区間は往復することが多いが、装備全部を背負って登ると重くて遠く感じた。  前穂高岳からは天気がよく、北尾根も明神岳主稜もよく見えたのでよく観察する。テントを張り、寝付くが、鼻呼吸では呼吸が足りずなかなか眠れなかった。 10月10日(月) 晴れ 前穂高岳5:30…奥明神沢源頭のコル6:12…明神岳主峰7:20…明神岳5峰9:00…上高地11:45=松本

 夜は高山病と寒さでなかなか寝付けなかった。前穂高岳の下りは道が判然とせず迷いながら歩く。奥又白池側はすっぱり切れ落ちているので岳沢側を巻きながら歩く。

奥明神沢源頭のコルに着いてから明神岳前衛の小ピークにロープを出して2ピッチ登る。稜線沿いを登るが遠目に見たときほど難しくはない。小ピークを越えてから明神岳主峰に登る。右寄りから登り、明神岳主峰に着いた。山頂には看板類はなかった。

休んでいると明神岳東稜を登る人と2峰から主峰へ向かってくる単独行を見かけた。主峰から2峰のコルへ下るとちょうど先ほど見かけた単独行氏が懸垂下降2ピッチで下りてくるところだった。懸垂下降を左から巻くようにして登る。

1ピッチ目はやや外傾した岩場を登る。ホールドは多い。2ピッチ目は岩溝を登る。階段状で残置ハーケンも多くやさしい。2ピッチ目で稜線まで出られる。ザイルを束ねてザックにしまい下る。結局ザイルを出したのは明神岳前衛の小ピーク2ピッチと明神岳2峰2ピッチであった。ただ、吹雪の中登るのはかなり辛そうだ。  3峰は岳沢側から巻き、4峰は稜線沿い、5峰は岳沢側から巻く。続々と登ってくる人がいて川島さんと人気のルートなんだと驚く。

5峰からカール状の窪地に向かうが、ハイマツの切れ目を適当に歩くと北寄りに下ってしまい登り返す。カール状の窪地はテントが張れそうだが、水がないのが欠点である。女性の単独行が上高地から5峰の往復に来ていて一人でこんなところくる人いるんだと感心する。  カール状の窪地を過ぎて樹林帯に入ると尾根が複雑に分岐し踏み跡がないとわからない。冬は難しそうだ。ナイフリッジの稜線もあり、気が抜けない。道は急でわかりにくいし、枯れ葉と根っこで滑るし、すごく降りにくい。2225mのコルのようなところで一休みする。さらに40分下って上高地から岳沢へ向かう登山道の7番の看板に出た。下るのが苦痛で1時間以上に感じた。  後は登山道を下って上高地に出た。上高地アルペンホテルの風呂に入り、バス・電車を乗り継いで帰郷した。 [if !supportLineBreakNewLine] [endif]

 
 
 

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