北アルプス・朝日岳 2016年8月26日(金)〜8月27日(土)
- 中山
- 2016年8月26日
- 読了時間: 3分
L. 中山、川島
8月26日(金)くもりのち雨 北又小屋5:08…イブリ山9:10…朝日岳11:00…五輪尾根花園三角点14:05…某所14:50(泊)

朝日岳を越えて蓮華温泉を目指すため、夜明けとともに出発する。イブリ尾根は長く急である。沢装備一式を背負いながら登るのは物理的にも精神的にも重い。

1時間歩くと川島さんが先行し、数分遅れて私が追いつくというサイクルになった。イブリ山から見る朝日岳は煙をかぶっていて様子が見えない。隣の吹上のコルに突き上げる恵振谷が険しかった。

夕日ヶ原は木道が整備されていて歩きやすい。赤い猫じゃらしのような花がたくさん咲いており、下山して調べたらイブキトラノオであった。誰も歩いていないので気持ちいい。

朝日小屋に着いて水とビールを補給する。

ときどき朝日岳にかかった雲が取れて緑色の山容が見える。大きくて1時間で着くのか不安になる距離だ。朝日岳の登山道にはキイチゴが見られたが苦くて食べられなかった。

朝日岳山頂にはライチョウの親子がいた。ライチョウといえばギャーギャーゲーゲーといった汚い鳴き声だが、チイチイと鳥らしい鳴き声で鳴いていた。鳴いていたのは親ではなく子の方だったのかもしれない。親は外敵が来て焦っているし、子はトコトコとマイペースに歩いているし、私たちはカメラでじっくりと写真を撮るしで、驚かせて悪かったかなと思う。

朝日岳山頂はガスっていて何も見えない。
少し寒いのでカッパを着る。北へ下ると8月下旬というのに雪渓が少し残っていた。花がたくさん咲いていて美しいが残念なことに名前が全然わからない。そのうち殺風景な斜面を下り吹上のコルに着いた。富山側から冷たい風が吹く。

蓮華温泉への道へ少し下ると風は止んで暑くなったのでカッパを脱いだ。

湿原の中の木道は歩いていて気持ちがいい。夫婦らしき2人連れが登ってきたが、今日中に朝日小屋に着くのだろうか。時刻は昼を過ぎだいぶ遅い。登山者はほとんどおらず、この2人が今回の山行で初めて見た登山者であった。
湿原の後はつまらない尾根の巻道をたどる。五輪の森の看板を過ぎると森を抜けて花園三角点の湿原を見下ろせる。下って行き、水場に出る。水は冷たくて美味い。天気予報は夕方にかけて雨の予報だが、尾根上でのビバークは風にあおられる恐れがあるので先を進む。
湿地帯を過ぎてカモシカ坂の下りにかかると雨が降ってきた。本降りになり、びしょ濡れになった。白高地沢に出ると濁流が流れている。頑丈な橋がかかっているので徒渉することはない。蓮華温泉まであと2時間だが、ここで幕営することにした。3日目のペミカンはやや酸味があって残してしまった。
8月27日(土)雨 某所6:21…蓮華温泉8:12=平岩駅
夜も雨が降り続け、さしものゴアライトも端っこに水たまりができていた。パンを食べて出発する。雨の中の歩きはつまらない。いくつもの枝沢を渡り、瀬戸川を渡ったところで一休み。兵馬ノ平付近から川島さんとだんだん離れて蓮華温泉で追いついた。雨だが、テント場には複数のテントが張られていた。
平岩行きのバスは2時間くらい先なので温泉に入り、帰り方を考えながらぼんやりと過ごした。スキーが盛んなようで食堂にはスキーに来た人の写真などが飾られていた。平岩駅から大糸線に乗り、南小谷であずさに乗って帰京した。
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