top of page
検索

北アルプス・黒部川黒薙川北又谷(敗退) 2016年8月24日(水)~8月25日(木)

  • 中山
  • 2016年8月24日
  • 読了時間: 3分

L. 中山、川島

8月24日(水)晴れ 富山=泊=越道峠8:14…1030mコル9:07…北又谷700m出合10:40…魚止滝12:51…北又谷700m出合13:25(泊)

 前日に新宿から富山行きの夜行バスに乗る。富山駅であいの風富山鉄道に乗り、泊駅へ。予約していた黒東タクシーに乗り、越道峠へ向かう。前夜雨が降ったようで小川に流れる水量は多く濁っている。越道峠には工事用のヤードと石碑があるくらいで、水場やトイレはない。定倉山方面へ向かう踏み跡を辿る。踏み跡はしっかりしており、刈り払いもされているので迷うことはない。ただこれだけ整備されているのに看板類が一切ないのがやや不気味である。

 1030mコルから沢を下る。急斜面を下ると沢に出る。10分ほど下ると地面が濡れてグズグズしているのでここで沢たびに履き替える。急な枝沢だが、割に水は多く、北又谷まで滝はない。

最後に右岸が崩れた不安定な箇所を通り過ぎて北又谷に出た。出合は枝沢から押し出したガレで河原がないので50mほど上流に向かって歩き、河原でハーネス等を装備する。

 水量は多く感じる。対岸に渡るのに胸まで使って徒渉する。魚止滝が見えても手前の淵を通過するのに泳ぐ。魚止滝は高さ2mか3mほどだが釜が広くもっと大きな滝に見える。左岸の小尾根を登り、ルンゼを横切り、落ち口に向かってへつる。ホールド、スタンスが少なく、また滑りそうでなかなか進めない。足元を見ると滝壺にはまるで洗濯機のように泡が立っている。2人で何度か挑戦したが、へつれず、引き返すことにする。

 明日はもう少し条件がよいことを祈りながら枝沢出合の河原にテントを張って泊まる。

8月25日(木)晴れ 北又谷700m出合7:00…魚止滝12:51…北又谷700m出合11:26…1030mコル13:36…越道峠14:20…北又小屋14:55(泊)

夜は雨が降らなかった。なんとなく水位が下がっただろうか。魚止滝までは昨日も歩いたので難なく着く。ロープを出し、川島さんが1か所ハーケンを打って突破する。私も落ち口に移動する。

落ち口の支点にビレイを取り、先を見る。ゴルジュはS字に曲がっており、へつる左岸はちょうど水流の当たる箇所である。すべすべした岩場をトラバースするが、進めない。

私が2回水中からへつろうとしたが水流に抗うことができずたやすく流されてしまった。川島さんもへつろうとするが外傾した壁の前に引き返してきた。

S字の先には滝があるようで飛沫と音だけが聞こえる。手詰まりになって戻ることにする。先ほどのへつりをもう一度行くのはつらいが進めないので仕方ない。ゴルジュ左岸を高巻く案もあったが、あまりに高巻きになり、恵振谷へも下れそうにないのでやめた。

 テントを張った場所に戻り、どうするか考える。日数と食料はあるので縦走してもよい。川島さんの白馬岳のエアリアマップを見て北又小屋から朝日岳を越えて蓮華温泉に下ることにした。2人とも蓮華温泉に行ったことがないのが決め手になった。北又谷アプローチに使った枝沢を登り返し、登山道を歩いて越道峠に戻る。北又小屋には小屋の主人がいなかったが、しばらくしたら車でやってきた。1人1泊1000円とやや高い。ビールを買って1段上のテント場に張る。ブヨが多くて主人から蚊取り線香をもらったがそれでも何箇所か刺された。

 
 
 

Comments


  • Instagram
  • Facebook
  • YouTube
bottom of page