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阿弥陀岳南稜 2016年2月6~7日

  • 篠原
  • 2016年2月5日
  • 読了時間: 3分

○ メンバー L川島 篠原

1日目|舟山十字路~立場山~青ナギ~無名峰~P1前のコル

阿弥陀岳南稜は、八ヶ岳の初心者向けの積雪期バリエーションルートです。東京からのアクセスがよく、上部に登攀的要素もあり、人気のコースとなっています。

昨年もこの時期に登りにいきましたが、風が強く、無名峰の辺りで引き返しました。

立川に朝の5時に集まり、車で八ヶ岳に向かいます。舟山十字路ゲートの手前に駐車して、20分ほど歩き、舟山十字路の駐車場に到ります。

林道を歩いていきますが、雪は少なく、また締まっています。今週は雪が降らなかったようです。1時間くらい林道を進み、そこから南稜に取りつく。

南稜の雪も極めて少なく、スタスタと登っていけて、立場山には南稜取りつきから2時間ほどで着きました。

立場山辺りから曇り空になり、快晴であれば見事な景色が広がる青ナギも灰色の世界になっていました。

青ナギからは急登で、雪もそれなりにはありますが、トレースがあるのでラッセルは不要で、ワカンも使いませんでした。昨年は、ここの深雪に苦しめられましたが、今年は、あっという間に無名峰まで登ってしまいました。

P1前のコルには、12時に到着。時間的には早いけれども、南稜を超えるのにはザイル操作などで時間を使うかもしれないため、ここにテントを張ることにしました。

テントの中でゆっくりと水づくりをしていると、外からは絶えず雪を整地している音が聞こえて、気づくと、狭いコルにテントが6張も設置され、まるでテント村の様相となっていました。

2日目|P1前のコル~阿弥陀岳~御小屋尾根~舟山十字路~立川

夜明け前にアイゼンを履き出発。阿弥陀岳南稜には、P1からP4までの岩稜帯があり、ここからが核心部となります。P1、P2は特に難しいところはなく通過できます。

P3はその基部をトラバースして、2ピッチのルンゼの急登ですが、ここかが一番難しいところで、ザイルを出していきます。前のパーティーが登るのを待っていたら、寒くて20分ほど待っていたように感じました。

川島さんがトップで登り、先のパーティーとは途中から別のルートをとり、追い抜かします。雪は、蹴り込めばしっかりとした足場になる状態で、下部はダガーポジションで、特に難しさはなく進めます。けれども、上部は急になり、登り方が下手なせいか、足を消耗してしまいました。

ルンゼを超えると、P4に向かう雪稜を歩いていき、それに取りつく前に一休憩。

P4に踏み込むと、切り立った斜面のトラバースがあり、足場は小さいけれど、しっかりとしているので、慎重にこなせば大丈夫です。そこから上は、夏であれば岩場ですが、今は雪が丁度よく付いているので、アイゼンとピッケルで快適に雪壁を登ります。すると、雪壁は突如果てて、山頂に。

今日は天気が良いので、山頂にはたくさんの人がいました。また、雪が少ないので、お地蔵さんも埋まらずにありました。南稜を振り返ると、岩稜を巻きルンゼを登ったりする独特な構造をしていて、興味深かったです。

八ヶ岳の主峰である赤岳も美しい輝きを放っていました。

下山は、夏の一般ルートである御小屋尾根を下ります。こちらも雪が少なくトレースもあったため、快調に下り、11時に舟山十字路にたどり着きました。

感想

昨年敗退した阿弥陀岳南稜を快晴の下で登ることができ、核心部でルンゼの急登、雪稜、雪壁を経験することができて楽しむことができました。今回は、ラッセルが全くなく楽をしすぎたようにも感じましたが・・・。

2人だけでバリエーションルートに行くことが今までほとんどなかったため、ザイル操作をちゃんと覚えていなかったので、これからは自発的な研究・実践が必要であることを痛感しました。

 
 
 

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